謎のギャルの謎行動に、みんな困惑
今、2人組“平成ギャル”の新感覚料理動画がバズっている。
その動画はとても不思議だ。にもかかわらず、6月4日に投稿した動画が再生回数2400万回にも達している。
とあるファストフード店の客席に、カメラを前に座るふたりのギャル。
ひとりは、ハイビスカスがあしらわせたニット帽からゆるやかなウェービーヘアをなびかせ、ロングネイルチップのついた手で、グラスのふちにライムの果汁を回しつける。通称「ミクシー」。
もうひとりは、ネオンライムの柄パーカーに金髪ヘアで、風船ガムを噛む。通称「マンチー」。
ふたりともパキパキアイメイク&つけまバッシバシでベージュ系リップをひいた、2000年の渋谷を闊歩したギャルのようなスタイルだ。
ミクシーがグラスのふちに塩をつけている間、マンチーは懐からジオードを取り出し、カメラに見せつけるとテーブルに置く。
さらにマンチーが2個、3個、4個とジオードを黙々と置く間、ミクシーはエメラルドグリーンのフレーバーシロップと氷、そしておそらくリキュールをシェイカーに注ぐのだが、店内をキョロキョロ。ゲリラ撮影しているような緊張感が漂う。
その間のマンチーはというと、『The Law of Attraction(引き寄せの法則)』を読みながら、ジオードを手のひらで転がし、スピリチュアルなパワーを感じている様子。
そしてミクシーが柑橘の果汁をいれ、シェイカーを振り、エメラルドグリーンのドリンクが完成すると、ふたつのストローを差し、そのストローにふたり同時に口をつけたところで動画はフィニッシュ。
ドリンクを作るミクシーと、横でただジオードからパワーを感じながら本を読むマンチー。ただただ無言で流れゆくこの動画に引き寄せられるユーザーが多く、コメント欄は各国の言語で困惑含みに大盛況しているのだ。
「ギャルがパワーストーン置いてくのしんどいwwwww」
「日本の平成を感じる」
「最後一緒に飲むの可愛すぎる」
「なんでだろう最後まで見ちゃった笑」
「マルガリータ、ジオード、引き寄せの法則、あいまいなチキンレストラン、何が起こっているのかわからんが、めっちゃいい」
「パリス・ヒルトンとニコール・リッチーの別世界」
「もうなにに集中したらいいのかさえわからない」
「静かで穏やかなのに、同時にカオスなのはなぜなんだ…」
「ふたりは、ただそこに座っているだけで“与えている”という事実…もはや我々人間の女王だよ」
セーラームーンのコスプレでゲリラ撮影
ふたりがTikTokの投稿を開始したのは、昨年6月18日から。記念すべき1店舗目はマクドナルドで、当時からギャルファッションを極めたマンチーがチキンを黙々と食べる横で、ミクシーがドリンクを作るというもの。しかも、テーブルでナイフを使い果物を切るという大胆さ。
コメント欄には「多くを語らないが、多くのことが伝わってくる」と、まるでアートを楽しむような視点で視聴するユーザーがいた。
その後もふたりは、ギャルファッションのほか、セーラームーンのコスプレや顔まで覆われた全身タイツ姿、ドミノピザの制服姿などで、ゲリラ的に店を訪れては黙ってドリンクを作り黙って飲む動画を投稿。ときに、ファストフード店の店長らしき男性が、ふたりに加わることもある。
ついには今年5月30日、アメリカのカルチャー情報サイト「CRACKED」がふたりを取り上げ、その魅力を紹介。突然TikTokに現れ、淡々とドリンクを作り黙々と食べるふたりになぜこんなにも惹きつけられるのか、その理由についてこう評している。
「TikTokの料理動画の多くは、労働的で複雑な手順で構成されているこの時代に、ふたりは簡単であることを最優先に選んでいる」
さまざまな料理動画があふれるTikTokで、新感覚のパフォーマンスを届けてくれるふたり。海外人気が高いだけに、より多くの日本人に届く日も近そう!
@2girls1bottl3 #22 #47 ♬ Busy office (large enterprise building)(104530)
※動画はMixie and Munchie公式TikTok『@2girls1bottl3』より