ユーザー大絶賛のアカウントが、見つからない!?
いま、俳優の“小日向文世さん公式Tik Tok”がバズっている。
発端は、6月3日、とあるTwitterユーザーが投稿した「俳優の小日向文世さんがあり得ないほどTik Tokを使いこなしてて笑ったw」というツイートと動画。
小日向さんが部屋のPCカメラの前でかわるがわる変化するという、カット割りを巧みに操るスタイリッシュな動画で、コメント欄には、
「もう達人の域やん」
「普通にすごい!!!」
「部屋めっちゃおしゃれですね」
「元気なおじいちゃん好き」
「勝てない」
「この年代で使いこなせる柔軟性は凄いなぁ…」
と絶賛の嵐。
これによりTik Tokに流れてきたユーザーたちが、小日向さんのTik Tokをチェックすべく検索したようで、検索欄に「小日向さん Tik Tok公式」「小日向文世さん 公式」「小日向文世 公式チャンネル」などの検索ワードがあがるようなったのだ。が、どこを探しても小日向さんの公式Tik Tokは見当たらない。
それもそのはず、この動画、2020年12月より放送されたTik TokのCMの一部を切り抜いたものなのだ。“小日向文世さん公式Tik Tok”は、どこにも存在しないのである。
その正体は、かつてのTik TokのCM
当時のCMに出演していたのは、孫役の俳優・成田凌さんと、おじいちゃん役の小日向さん。2人の身体が入れ替わってしまい、中身が孫の小日向さんがテレビ番組で見かけたTik Tokerレミたんさんに感銘を受け、自らも動画を作成、Tik Tokにセンス炸裂の動画を投稿。中身がおじいちゃんの成田さんが、おじいさん&おばあさん仲間たちと一緒にその動画を見て、興奮するという内容だ。
ちなみに、孫が感銘を受けたレミたんは、ディズニー映画に登場する馬系の動物の顔真似で有名な本業・ハンドボール選手、土井レミイ杏利さん。なかでも21年に投稿した、映画「塔の上のラプンツェル」に登場する喜怒哀楽のはっきりとした王子様の白馬「マキシマス」の顔真似は、馬のようにティッシュを高速食べするなどそのクオリティの高さからバズりまくり。現在も語り継がれる名作として知られており、現時点でフォロワー数700万人超のTik Tokerだ。
さて、この動画をTwitterから転載したとあるTik Tokアカウントのコメント欄には、
「当時のCMってわかんない人多そう」
「これ知らない人多いの?」
「懐かしい」
と、元ネタを把握しているユーザーが多いものの、Twitterのコメント欄同様に「小向文世さんのTik Tok」と信じてしまっているユーザーも少なくない。
かつてのすばらしい動画や、才能あふれるTik Tokerを再発見できるのはいいことだが、元ネタを探れば、よりクリエイティブな世界が広がりそうだ。
※画像はTik TokテレビCM『じいちゃんがTikTokクリエイター!?』より