最近、TikTokで「Sped Up」と名のつく曲をよく耳にしませんか?好きな曲がいつもより少し高くて速いテンポで流れてくる、あの独特な音楽。実はこれ、2020年代に入ってTikTokを中心に完全定番化した音楽トレンドなんです。
「Sped Up」って何?起源は2001年のノルウェーから
「Sped Up」とは、既存の楽曲をスピードアップしてピッチを上げたバージョンのこと。その起源は2001年、ノルウェーのDJデュオThomas S. NilsenとSteffen Ojala Søderholmが学校プロジェクトとして始めた「Nightcore(ナイトコア)」にあります。彼らは既存の楽曲をスピードアップしてピッチを上げる手法を生み出しました。
この「Nightcore」が2020年代初頭にTikTokで「Sped Up」という名称で再流行。TikTokのハッシュタグ「spedupsounds」は100億回を超える再生数を記録し、Spotifyの「Sped Up Songs」プレイリストには100万件以上のいいねが付いているほど、世界中で支持されているんです。
メジャーアーティストも公式リリース!SZAやILLITも参戦
この流行を受けて、メジャーレーベルが公式にスピードアップバージョンをリリースする流れが生まれました。代表的なのがSZA。彼女は2023年1月に大ヒットアルバム『SOS』収録曲「Kill Bill」のスピードアップバージョンを公式リリースし、オリジナル版・スピードアップ版・インストゥルメンタル版・ボーカルのみ版の4曲入りバンドルまで展開しました。
さらに2024年4月には、ILLITがデビューミニアルバムのタイトル曲「Magnetic (Sped Up)」の公式スピードアップバージョンを配信。Steve Lacyの「Bad Habit (Sped Up)」やChris Brownの「Under The Influence(Sped Up)」など、海外の有名アーティストも次々と参入しています。
国内でも、ゲスの極み乙女。が2022年11月にDigital EP『Gesu Sped Up』をリリースし、いち早く公式音源集としてスピードアップバージョンを出しました。Apple Musicには「125% fast versions of your favorite nightcore tiktok trends + viral hits」と説明された「sped up songs」プレイリストが存在し、76曲、3時間13分の内容で構成されています。
なぜTikTokで「Sped Up」が流行るの?
この流行の背景には、TikTokの短い動画という特性が大きく関係しています。TikTokのビデオは15秒〜60秒という限られた長さ。その中で曲を区切りよく収めるために、ユーザーは曲をスピードアップしたバージョンを作成して使うようになったんです。
さらに、スピードアップすることで曲全体がエネルギッシュで動的な印象になり、短い動画の中でも視聴者の注意を引きやすくなるという効果も。テンポが速く高音になることで、ポップで軽快な雰囲気が生まれ、TikTokの若い世代の感覚にぴったりマッチしているんです。
「Sped Up」はもう一過性のブームじゃない
TikTok公式の発見ページでも「Sped Up Tik Tok Audios」として、エネルギッシュなスピードアップTikTokオーディオと動的な楽曲エディットが紹介されています。ユーザーが自発的に作り始めた文化が、いまやアーティストやレーベルが公式対応するほどの定番トレンドになったってこと。
あなたのお気に入りの曲も、もしかしたらSped Upバージョンが存在するかも。ぜひ検索して、いつもと違うテンポで楽しんでみてください!