最近、TikTokやYouTubeショートで、ボートの先端に立って踊る少年の映像を見たことありませんか?この動画、実は2012年にリリースされたサカナクションの「夜の踊り子」を使った投稿なんです。14年前の楽曲が2026年にまさかの大バズ。2026年6月30日に開催された「TikTok上半期トレンド大賞2026」では、インパクト・ソング部門賞を受賞しました。
きっかけはインドネシアの伝統ボートレース
バズのきっかけは2026年1月、韓国のユーザーが投稿した一本のショート動画でした。インドネシア・リアウ州で17世紀から続く伝統的なボートレース「パチュ・ジャルール」の映像に、誰かが「夜の踊り子」を重ねたんです。
パチュ・ジャルールは全長25〜40メートルのボートの船首に少年が立って踊り、40〜60人の漕ぎ手を鼓舞する「togak luan」と呼ばれる役割を担います。2014年にはインドネシア国家無形文化遺産にも認定されている由緒ある文化です。この船首で踊る少年の映像と、サカナクションの疾走感あふれる楽曲が見事にマッチ。韓国でミーム化したあと、日本でも4月中旬頃からTikTokやYouTubeショートで爆発的に広がりました。
総再生数11億回、ストリーミング3週連続1位の快挙
バズの勢いはとどまるところを知りません。2026年5月時点で、TikTok総再生数は11億回を突破。4月下旬には「YouTubeショートチャート トップ 50」で1位、「TikTok音楽チャート トップ50」でも18位にランクインしました。
さらに、2026年6月8日付オリコン週間ストリーミングランキングでは3週連続1位を獲得し、累積再生数は4570.8万回に達しました。発売から14年経った楽曲がストリーミングチャートの頂点へと駆け上がる異例のヒットとなったんです。山口一郎本人も「14年前の曲なのに、オリコン週間ストリーミングで急上昇1位になっちゃったんだって。気づくの遅いよね、みんな。このいい曲、俺らは気づいてたよね」と語っています。
山口一郎自らもダンス披露で話題沸騰
バズに拍車をかけたのが、山口一郎本人の反応です。4月25日には、公式YouTubeチャンネルで配信された『サカナクション山口一郎の深夜も雑談中。』で、山口がミームダンスを披露。「知らないうちにですね、『夜の踊り子』というサカナクションの曲が今すごいバズってると。すごいことになってるね」とコメントしました。
さらに5月9日には、サカナクションのデビュー19周年を記念したYouTubeライブ配信で「夜の踊り子」を流し、サングラスとサウナハットを身につけてダンスを披露。「本家が合わせに行くパターンwww」「最高」とファンから反響を呼びました。アーティスト本人が乗っかることで、トレンドはさらに加速したんです。
世代と国境を越えるトレンドの象徴
6月30日の授賞式では、サカナクションの所属レーベルであるヒップランドミュージックコーポレーション代表取締役社長・野村達矢が登壇。山口一郎はビデオメッセージで「14年前に発表した楽曲でこのような賞をいただける状況になるとは全く想像しておりませんでした」と喜びのコメントを寄せました。
世代と国境を越えるトレンドを巻き起こした象徴的な事例として評価され、インパクト・ソング部門賞を受賞。当時2012年8月29日にリリースされた時はオリコン週間シングルランキングで5位だった楽曲が、14年の時を経て、TikTokを通じて世界中で再び踊られる。音楽の楽しみ方は、時代とともに進化し続けているってことですね。